“ニコタマ”のローカルな魅力
 
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編集チームのライターである私ですが、実は「LOCALS」で二子玉川エリアを特集することになる前から、ずっと気になる存在の店が二子玉川にありました。
その店は、いわゆる“流し”で営業する移動式ショップ。でも売っているものがとてもカッコよくて、出会えるとなんだかうれしくなる。友人からそんな話を聞き、いつかその店に行きたい、いや、出会いたい! と思っていたのです。
そして今回、念願叶って「LOCALS」の二子玉川編・第四回で取材することに!
店名は「N.C. To Go」。最初にご挨拶した段階で、店主である夫妻の美男美女ぶりにドキドキ…なんて絵になるカップルでしょう。ママにお利口に抱っこされている娘さんもかわいくて、取材班一同、メロメロに。
 
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早速「SHERE PARK」の服に着替えてもらい撮影を始めたところ、ふたりとも本当にお似合い。自然体で着こなしているのが分かります。
リラックスした雰囲気だけれど、どこか都会的。そんなイメージは、そのままふたりの商売道具(?)であるカーゴバイクを利用した移動式ショップにも繋がります。
黒いテントに、白のロゴ。扱うアイテムも、モノトーンを基調とする洗練されたデザインのパッケージに収まっています。
ベビー用のウエアからコーヒー、クッキー、さらにはお米までジャンルレスに扱いつつ、どれもオシャレで欲しいと思わせる魅力がたっぷり。
聞けば、地元の商店街のお店や、地元在住のクリエイターが手掛けたものがほとんどなのだとか。看板には「地元密着のお土産やさん」の文字が。なんともユニークな土産物店ですが、そもそも、なぜふたりがこの店を始めたのかが気になるところ…。
 
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ウェブマガジンで編集をしている勇輝さんは、二子玉川に暮らして10年。元アパレルPRである妻の円(まどか)さんは、勇輝さんと結婚してからここへ移り住み、二子玉川歴2年。
「N.C. To Go」は、そんなふたりの地元愛からスタートしました。「渋谷まで急行列車で約10分。そのくらい都会に近いのに、川があって、自然が豊かで、時間の流れもゆっくりしているんですよね。子どもを育てるのにも、すごくいい環境で。ずっとここで暮らしてきて、出たくないなと思うほど好きな街なのに、あるとき、なかなか地域密着型の店やものがないことに気付いたんです」と勇輝さん。
円さんの出産を機に、家族でできる仕事をしたいとの考えもあり、昨年の春にこの土産物店をオープンさせたそう。普段移動販売するのは、主に円さんの役目。毎回、娘の瑚々(ここ)ちゃんも一緒です。ちなみに、店名の「N」と「C」は“ニコタマ”の“ニ”と“コ”。移動式にしたのは「ひとつの場所で人が来るのを待つよりも、自分たちが動いて出会いの場を作れるから」。なるほど!
 
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アイテムの中には、前に取材をした「WOODBERRY COFFEE ROASTER」(Vol.8でご紹介)のコーヒー豆や、「LOCALS」本誌で撮影させてもらった、二子玉川商店街「名川精米店」のお米とコラボレーションしたものも発見。
商品開発は、菅原夫妻の好きな店に出向き、「一緒に商品を作りませんか」と直談判して進めたのだそうで、いわば、ニコタマのオールスターズといった布陣です。
「10年前に比べると、街は本当に変わりました。遊びも買い物も駅近辺で完結するので、本当に便利。でも便利になり過ぎて、街の個性が薄まるのは嫌なんです。ローカルさこそ魅力だし、ほかの街から来た人にも、そこを知って欲しい」と勇輝さん。
「WOODBERRY COFFEE ROASTER」も「名川精米店」も小規模の個人店ですが、地元客に愛され、街の個性を担う存在です。
つまり私たちは「N.C. To Go」を通じて、さまざまな“ニコタマのローカル”を知ることができるというわけ。駅前の商業ビルもいいけれど、これからは少し足を延ばしてあの店へも寄ってみようか。そんな楽しさもプロデュースしてくれるのが「N.C. To Go」なのです。
 
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商品開発に当たり色々な店に声を掛けた勇輝さん、最初は「怪しんで断られるかも…」と思っていたそうですが、どっこい蓋を開けてみれば、どの店もコラボレーションを快諾。
「地元への思いに共感してくれたからだと思います」と勇輝さんは話します。今では駅前や商店街でカーゴバイクを走らせる円さんの姿もおなじみの光景となり、「N.C. To Go」自体が“ニコタマのローカル”のひとつとして定着した模様。
でも、ふたりの夢はまだまだ拡大中の様子!「ゆくゆくは、もっとたくさんの店が集まる、マルシェのような複合的な場所を作りたいですね。買い物だけじゃなく、好きなものを買って食べたり、子どもの遊び場があったり。地域の人がたくさん遊びに来るようなコミュニティスペースになるといいなと思っています」。夫婦の地元愛から始まった小さな移動式ショップが、これからどんな風に広がりを見せるのか、楽しみで仕方ありません。
 
「N.C. To Go」